10/21/2007

水牛とパゴダの街クルクタールへ

 


雲の平原を越えると、何千ものパゴダがそびえるクルクタールの街が見えてきました。夕暮れになると、どこからか懐かしいストロー楽団の音楽が聞こえてきます。パゴダで蒸気音楽会を開いているのです。

by Blue Moon

10/12/2007

科学楽器職人の旅

 


 僕たちは物語を奏でている音楽楽団です。今演奏している物語は、科学楽器職人がラジオの改造中に秘密の周波数帯(オプラパスカル・バンド)から聞こえる「泡と卵の音楽」を発見し、その発信源を求めて長い街巡りの旅に出かけるという物語です。

 物語の中には、水牛とパゴダの街クルクタールや、月祭りの街シャンム・ナシム、数学と科学の街アルバスキシアや、砂漠の都カダル・サハーニ、立方体の海が浮かぶハルキスタンといった国々が登場し、そこで科学楽器職人は、文字盤が針から少しづつ逃げていく時計をつくる時間職人や、回転している物体に直線を書くための定規を研究している数学者、レコード盤に傷を彫刻して音楽を生み出す作曲家達と出会いながら、「泡と卵の音楽:オプラパスカル・ミュージック」の謎に迫っていきます。

 そして最後に科学楽器職人は、ハルキスタンの民に古代から伝わるある奇妙な神話を耳にするのです。それは、宇宙の外側には「球体魚眼」という概念響が浮いていて、地上に向けて不可思議な電波(球体魚眼オーケストラ)を発しているというものです。果たして、泡と卵の音楽とは、球体魚眼が発している透明な電波のオーケストラなのか・・それとも・・。

 ということで、現在この物語を執筆中であります。この旅を通して科学楽器職人は、物質と精神の新たな関係性と謎に気づくのです。この物語は断片化されながら、僕たちの音楽の隙間に入り込んでは浸透し、泡や卵となって氾濫し、空気中に溶け込んで耳の奥へ。

by Crab Feet